スイス留学時代
スイスへ留学する前、日本で約1年間の分析を受けていた間に、ユング心理学の日本での第一人者である河合隼雄先生とマリー・ルイーズ・フォン・フランツ先生(ユングの愛弟子の一人。すでに他界していましたが、個人的に大ファンで、手に入る彼女の著書は全部英語で読みました)の著書をよく読んで勉強しました。自分の周りの人間関係や患者さんなどの心理を読み解くのに、かなり役に立ちました(^^)この時は、ユング心理学はなんて面白いんだろう・・・もっと勉強したいなと思いました。スイスでは、学校(ISAP)でユング心理学の勉強(興味のある授業を選択して受講するというスタイル)をする一方で、ユング派分析家との分析セッションを持ちました(これが一番大事なことです)。
ユング派の分析家達は、個性豊かなバックグラウンド(精神科医、心理カウンセラー以外では、物理学者、銀行マン、システムエンジニア、大学の先生などなど)を持っている人が多かったので、かなりの期待を胸に授業に臨んだが、斬新で知的好奇心を刺激するような授業に巡り合えず・・・また、新しい分析家との分析も自分の中をさらに掘り下げているように感じられず・・・もやもやしたものが心の中に溜まっていきました。
それでも、最初の学期中(3か月間)、淡い期待を胸に、気になる先生の授業やセッションを受け続けました・・・数か月たっても状況が改善されないので、どうしてかなとよく考えてみたら・・・西洋人であるユング(ユング自身は霊的感性がかなりある方でした)が、統合失調症の患者の診察、分析を通して得た気づきに、西洋の錬金術と東洋思想(易教や禅:鈴木大拙先生の影響)を取り入れて、ユング心理学(ユングは自分自身を知りたくて使用していた方法を、勉強したいと周りに集まった人たちに、分析を通して教えていたが・・・そのうち、ユング研究所を作ったらどうかと弟子が言い出して・・・紆余曲折を経て、ユング研究所ができたようです。入学条件はかなり厳しく・・・修士以上の学歴と数年間の職歴、ユング派分析家との1年間のセッションが最低条件で・・・)を形作りましたが・・・
現代の分析家たちは、それをどんな現象にも安易に当てはめようとして、職業分析家になりさがってしまって、二言目には『ユングはこのように言っていた』『ユングは・・・』とか言い出すので・・・ユング心理学に発展性が感じられなくて、もっと正確に言えばユング心理学を通しての自己探求には限界があると感じられました・・・
とっ、ここで、開き直って、スイスでの滞在が許される限り・・自分の好きなことをしようと思いました・・それまでに溜まった疲労をとるためにも休息が必要と思って・・・食事や入浴、友達との外出、分析以外の時間をほとんど自分の内面探求に使いました!インターネットで海外の思想家、グル、退行催眠療法(前世療法など)、台湾の僧侶の講座、物理学理論などを、時間が許す限り、勉強し続けました・・自分でも驚くほどやってました!
この時期は、普通に食べていたのに(友達と外食したときは、かなり高カロリーのものもよく食べていたのに)、なぜかどんどん痩せていきました・・・人生の中でもマックスの痩せを経験しました(後に主人に聞いたところ、親の生霊や色んな憑依でエネルギーをかなり抜かれていたと…(^^;(縁するものには気を付けなくっちゃね・・・でもこういうことは誰も教えてくれないのよね(^^;))
勉強に飽きてきた頃、せっかくスイスに居るんだからと思い・・・時間とお金の許す限り、ヨーロッパ中を旅して回りました・・・各国を時間をかけてゆっくり巡ることができ、贅沢で濃密な時間を友人や家族と過ごすことができました・・・
予定していた勉強よりも、もっと大きな勉強をさせてもらえたような気がしました・・・充電もできましたので・・さて、いよいよ帰国です!
2018年03月08日 01:00