大学院時代

 大学院生になったら、時間的に余裕ができて、精神的にも少し楽になるのかなと思っていましたが・・・

   いざ、大学院生の生活が始まってみると、想像していたものと随分と違っていて、最初はかなり戸惑いました・・・臨床に加え、研究をこなさなければいけなくなり、その合間に大学院の学費と生活費を稼ぐためのアルバイトもしなければいけない・・・勤務医とは違った意味で忙しくてタフな日々が始まりました。

 私は動物実験が苦手なので、細胞を使った研究をさせてもらいました。内分泌内科(なぜ内分泌を選んだかというと・・・実は大学生の時から仏教やグンダリ―ニーヨガに興味があって、チャクラシステムと内分泌腺の関係がわかったら面白いなぁと漠然と考えていた時期がありました・・・その後、何のご縁かわかりませんが、たまたま内分泌内科の先生に声をかけられて、そのまま内分泌内科を専攻することに・・・)を専攻していましたので、内分泌腺の中の副腎という臓器の細胞を主に使って実験を行いました。内分泌は臨床と研究が比較的近い距離にあるため、臨床で感じた疑問を実験で検証し、実験で得られた結果を臨床へ応用することができましたので、研究期間中はかなり充実した時間を過ごせました・・・

 研究はトントン拍子に進み、優秀なボスのお陰もあって、あっという間に博士論文(ラットの褐色腫細胞を使って、副腎の皮質と髄質の連関に関して論文を書きました)が出来上がって、予定よりも早く博士号を取得できました・・・

 研究の話のついでに、STAP細胞騒動で世間を騒がせた小保方さんの研究結果のその後について、少し触れてみたいと思います・・・あの騒動の後、なんとハーバードは早々とSTAP細胞に関する特許を世界数十カ国で取得していたのでした。そして、STAP細胞の存在は、ドイツの研究チームや他の国の研究者によって裏付けられ(研究条件や細胞などを少し変更していますが・・・彼女のやったやり方を踏まえた実験であることは確かで・・)、素晴らしい結果が次々と発表されています・・・にもかかわらず、日本のマスコミはそのことに触れず、小保方さんの名誉が回復されていないのが残念でなりません・・・彼女の研究結果の呈示の仕方に問題はあったにせよ、結果そのものの評価はしっかりなされるべきだと思います!何もかもが捏造されたみたいな印象を世間に与えた報道は大いに問題ありです(* ̄ー ̄) あの騒動後、主人はブログで2年後には、彼女のやったことが証明されるだろうと書いていましたが、本当にその通りになりました・・・研究に少しでも携ったことがある者として、研究のための研究(論文や博士号、立身出世のための研究ではなくて…)をされた小保方さんの苦労が報われたような気がしてなりません・・・彼女には今後も活躍して頂きたいと心底思っています(^0^)今でも応援しています(^^)

 話が少し脱線しましたが・・・とここで、臨床、研究を一通りやってみて、これから先何をやっていこうかなと考えるようになりました。

 大学院卒業後の進路として、大学に残って臨床をしながら研究を行うか、市中病院へ出て常勤医として働くかの二つの選択肢がありましたが・・・私はそのどちらも選択したくありませんでした・・・というのは、あるボスの下での研究に従事するとなると、研究は論文を書くための研究になり下がっていることが多く、自分の自由裁量での研究ができない限り時間と研究費の無駄に思えたからです。二つ目の選択肢をとると、また研修医時代のような忙しい日々の中に埋没していく気がして・・・結局、私は自分が何をやりたいのかを見つけられない状態でいました。

 また、自分のこともよくわからないと思いましたので、まず自分のことを知りたいと思いました。そこで、学生の時に、興味のあったユング心理学を思い出し、ユング派の分析家を見つけることにしました。運よく当時私が住んでいた町に、女性のユング派分析家(彼女はスイスでユング派分析家の資格を取得したばかりで、広島から私の町のクリニックに週に一回カウンセリングに来ていました)を見つけることが出来、彼女との分析を始めました・・・。分析は夢分析を通して行われました。興味深い夢をみては、それを分析家と話し合いました。分析が進んで行くうちに、スイスに行って、ユング心理学を勉強して来ようと思うようになりました。自己探求を深めるとともに、将来の自分の仕事にも役立つだろうと思ったからです。そこで、大学院を卒業すると同時に、スイスへ留学することになりました。

 実は、大学院生になった頃から、私は臨床、研究と二つのことをこなさなければいけなくなり、従来のやり方では疲労が蓄積し、注意力が散漫になるので、何かいい方法はないかと模索していくうちに、禅的境地で仕事や研究をすればよいのではないかと思いつきました(学生時代や研修医時代に仏教の本や禅の本をよく読んでいましたので・・・)。

 仕事や研究をするとき、雑念を払う感じでなるべく無の境地になるように仕事に取り組みました・・・・すると、疲れが減り、集中力が増し、物事を処理する能力が飛躍的に伸びました。この頃から、不思議な体験が次から次へと起こり始めました・・・バイト先の病院での出来事が多いのですが・・・急に患者さんの病気がわかったり・・・患者さんがいつ亡くなるのかがわかるようになったり・・・患者さんがなくなって体から抜け出て私にサインを送っているのが判ったり・・・などなど・・・大学院生の間に起きたこういった出来事も私のその後の進路を決めるうえで大きな決め手となりました(詳しい内容はスピリチュアル体験で書きます。そちらも読んで頂けましたら嬉しいです。
2018年03月08日 00:00